初め?俺、人見知りやったから自分からは話しかけられへんかってん。ジャニーズで女ってだけやったから、めっちゃ興味はあってん。すばるなんてめっちゃ興味津々の癖して興味ないような態度とったりしてたで。内心とは裏腹に、いらんことばっか言うてヒナにどつかれたり。アイツも人見知りするからなあ。あと女が居るってこともあって戸惑ってたんやな。そん時は一番衝突も多かったな。それでもヒナは早くからの面倒見てた。「ほっとけん。」 って口癖みたいにいっつも言うてた。やからも早いうちからヒナに懐いとったな。俺らも一応話しかけようとはするんやけど、なんか気まずいちゅーか、そんな感じ。やからとちゃんと喋るようになったんのもグループ結成してから結構経った後やったなあ、っていうのは覚えとる。 「なあ、俺の財布知らへん?」 「ヨコまたかいな!」 「しゃーないやん!」 「お前、それもう一種の病気や!」 「うっさいわ!」 「…これ、ですか?」 おずおずと緊張した表情でが差し出したのは紛れもなく俺の財布で。ヒナが「どこにあった?」って聞いたら、「椅子の上にありましたよ?」ってさっきと違って表情を柔らかくしながら答える。「すまんな、ありがとう。」ってヒナが頭を撫でれば、まるで飼い主に撫でられた猫のような表情。ヒナの前ではこんな表情すんねや、って。ちょっと悔しかった。それはすばるも同じやってん。俺らはゴリラより懐かれてない!そこで妙な闘争心が芽生えてな。 「!これからヒマか?」 「は、はいっ!」 「飯行くぞ!奢ったる!」 「おっちゃんも奢ったる!行くぞ!」 「何やねん。急に、」 「お前になんか負けるか!」 「ゴリラになんか負けるか!」 「ゴリラ違うわボケ!」 「行くで、」って少し力強くの腕を引く。そしたらさっきヒナに見せたような柔らかい笑顔で、「はい!」って答えたに目が放せんかった。目を奪われるってこういうことなんやなって。今でもあの感覚を良く覚えとる。その俺らに向けられた笑顔を見て、何勝手に気まずさ感じてたんやろって、その時はほんまにそう思った。ちまちましてた過去の自分が急に恥ずかしくなったりした。…そっからやな、苗字呼びもやめて、名前で呼ぶようにさせて、ってやっていったんは。 「キミくん帽子!また忘れとる!」 「すまんすまん。忘れとった。」 「ちゃんとせなあかんよ?」 「おん、分かっとる!」 「そう言うてもヨコはすぐ忘れるからな!」 「うっさいわボケ!…すばる帰んぞ!」 「もーちょい待って!」 「すばるくんヒナちゃんたち行ってまうよー!」 「ちょ、だけは待っとって!」 「待っとるから、ゆっくりでええよ。」 ゲームが好き。お菓子が大好きやけど、あんまり食べると体重増えて踊らんなくなるから控えとる。このステップは苦手やけど、あのステップは好きとか。という人間を知れば知るほど、がどんなに魅力的かが分かっていく。自然体で誰かに媚びることなく真っ直ぐに生きている。の魅力ってそういうところやと思うねん。 「あ。飯、行くか?」 「行きたい!お腹すいた!」 「しゃーないからおっちゃんたちが奢ったるわ。」 「わ!ほんまに?ありがとう!」 「どこの店行くん?」 「あそこは?この前の。」 「ええなあ!連れて行ったときないしな。そこにするか!」 「んふふ、楽しみや!」 なんでもっと早くに話しかけなかったんやろ、とか後悔することもあるけど、今はあの日から何一つ変わることのないこの笑顔が見れるだけで良しとしようとする俺らは現金なヤツやと思う。 あの日見つけたあの表情
(090909)(横山さん目線。人見知りをする二人は何かきっかけがないと自ら行動しないのでは?と思いまして。)(title.rewrite) |