と一番最初に喋ったんは練習場。何回かは見たときあってん。周りが男しか居らんから、は逆に目立ってたんよ。やっぱり身体のつくりが全然違うからな。…ほっそくてちっさい子が居る!あ、噂の女の子や。ってすぐ分かった。その噂が良い方なんか悪い方なんかは様々やったけど。でもそんなん関係なしに俺らは興味あったんよ。マルは見かける度、「…あの子笑わへんな、」っていろいろ気にかけてたし、大倉は「一人は寂しいやんか。だから俺が友達になんねん!」言うて話しかける気満々やったし、亮は何も言わんかったけど、目線がちらちらの方に向いてたんは分かった。僕?友達になりたい!ってずっと思ってたで?男の中に女が一人って言う物珍しさっていうのもあったかもしれへんけど、この前見てん。遅くまで残ってめっちゃ頑張ってる姿。それ大倉に言うたら「気づくん遅いわ!」って怒鳴られてしもうた。大倉は随分前から気づいてたっぽい。…話が随分それてしもうたけど、ある日俺らは話しかけることにしたんよ。 「なあなあ、一緒に練習せえへん?」 「…へ?」 「僕、安田章大って言うんよ!さんやろ?」 「そう、やけど。」 「あー、やっさんずるい!」 「やって遅いんやもん!」 「俺、大倉忠義!」 「丸山隆平でーす!」 「…錦戸、亮、です。」 「亮ちゃんって呼んであげてや!」 「ちょ、マル!」 「あ、忠義って呼んでやー!ちゃんって呼んでもええ?」 「じゃあ僕もちゃんって呼ぶ!」 「やっさんパクんなやー!」 僕らのマシンガントークについていけてないは目をぱちぱちさせて状況を飲み込もうとしとる。それに気づいた大倉が、「さんも俺らと同期やろ?仲良くしような?」って。その言葉を聞いてうつむいたもんやから気になって様子を伺えば、床に伝う透明な水滴。それが涙だと分かるまで時間は掛からんかった。 「ちょ、えええ!」 「大倉泣かせたー!」 「…どうしたん?」 「 うれ、しくて 、」 「…へ?」 「そんなん、初めて言われたから。嬉しくて、」 「私なんかが、ええの?」と聞くに、「アホ!ええに決まっとるやん!」と亮が即答した。大倉もマルも僕もその通りや、ってうんうん頷いてたら、が小さい声で「ありがとう、」ってきれいに笑いながら言うもんやから、ほんまにびっくりしたわ!今までの笑った顔を見たことなかってん。マルなんか「笑った!笑った!」ってめっちゃ喜んでたなあ。…せやから、こんなにもきれいなの笑顔を、今まで殺してしまってたことに酷く腹が立って仕方がなかった。ほんまに申し訳ない気持ちでいっぱいだった。それはみんな同じ気持ちやったと思う。そこから決めたんや。の笑顔は俺らが守る、ってな。 「生チョコ買って来たんやけど食べる?」 「「食べる!」」 「ほわー!美味そう!」 「…。」 「ミルクかビター選んでな。亮ちゃんはビターやろ?」 「…ありがとう。」 「どういたしまして!」 神様でも流れ星でも何でもええ。どうか、僕のお願いを聞いてやってください。にはもう癒えてるかは分からへんけど、心にいっぱい傷がついています。何やかんややっててもあの子は優しい子です。そんなあの子にもう傷がつくことのありませんように。傷が塞がっているんやったらその傷を失くしてやってください。そしてあのきらきらした笑顔が絶えることのありませんように。それが僕からお願いです。 その笑顔が消えることのないよう
(090909)(安田くん目線。この人たちはフレンドリーだと信じてなりません。リクエストありがとうございました!)(title.rewrite) |